◆ 奴隷商人 ◆ UPDATE 09.10.07
◆ 第五章 『 美しき姦酷の住人達 』 ◆
「それじゃ、奥へどンぞ。例のモノは工房の一番奥に隠されてますンで…」
「フフ…老舗奴隷商といえど、おおっぴらに“アレ”を育成してると知られる訳にはいかぬものな?」
「へぇ? ええ。まぁ、モノがモノなんで。そりゃそーいうこってスよ」
訳知り顔で頷く奴へと謙った笑みを投げつけ、さっさと踵を返す。
後は青白く闇に浮かび上がる培養槽が林立する脇を通り、押し黙って奥へ進んでいくだけだ。
気の利いた事でも話せばいいのかもしれねぇが、どうにもコイツが気に入らねぇ。
薄暗い培養室は冷え冷えとしていて、3人の足音がやけに虚ろに響いていく。
「しかし……こんな薄暗く湿っぽい所を黙って歩いていると気が滅入ってくるな」
「も、申し訳ありやせん。なにせ、コイツ等は光りに敏感なんで…」
「そうだ。どうせなら、そこへつくまでに色々とここの商品を説明をしてくれないか?」
「説明、ですかい?」
「こんな所をムッツリ黙って歩いていくだけなんて、退屈極まりないじゃないか?」
「そうですか。そ、それじゃ…」
あんまり手前と言葉を交わしたくねぇんだよ、とも言えぬので、仕方なしに奴にあれこれ聞かれるまま、
どこ産の娘の肌が一番しっとりと潤って滑らかか、に始まり奴隷娘の調教のイロハや工房での苦労話、
育成の失敗談から変わり種の奴隷娘が起こした出来事などなど、
をアレコレ説明を続けたが、話し方が不味かったのか話題が男にとって面白くなかったのか、
知らぬ間にまるで今巷で流行っている演劇の筋でも聞いている様な関心を奴は示すだけになっていた。
「ええ、そうです。数十年前は、生まれる前から延々と薬と錬金術で頭の中から爪先まで、
穴っていう穴どころか、どこもかしこも徹底的に依存症の強い悪薬を使って肉欲で染め抜いて」
「培養槽から引き上げたら、豊胸効果があって妊娠してない女でも母乳の出が良くなるハーブ茶を、
毎日嫌っていう程たっぷりと飲ませ、乳房に塗りたくって牛みてぇにビュービュー搾ったり」
「誰が主人で己が何者なのかを思い知らせる為、調教師達に代わる代わる穴という穴を強姦させ、
抗うようなら手酷くブチのめしてイキ狂わせ、自分には男を満足させ、悦ばすしか能がねぇ」
「その程度の価値しか無く生まれついたんだと、肉体と魂に何もかもを受け入れさせるべく、
地獄のような躾を施した上で、囚人部屋のように薄汚い狭い穴蔵をあてがって」
「もう男達の吐き捨てる精液を啜り、溺れ浸るより他に生きる術は無いのだと、
そんな一片の救いも残されぬ、呪われた己の運命を情け容赦無く刻み込んだらしいっスよ」
「ふぅむ……」
「まぁ、そのへんは今の牝奴隷達の扱いと、大差ありゃしませんけどね」
昔の調教方法ってなやたら野暮ったくて、どうにもオレ様は好きになれねぇ。
中には大昔のように子供時分から旨いモン喰わせて体躯を磨き、
みっちりと一から心と肉体に調教を施して性奴隷の心得を覚え込ませる、
なんて飼育方法の方が充実してやり甲斐があった、とか古くせぇ事ブツクサ言う調教師もいるにはいるけどよ、
今じゃでもどんなに卑しく淫らな奉仕だろうと、飼い主の望むままな肉人形としてこなすよう、
培養奴隷に限って言えば生まれる前から徹底的な性奴調教と肉体改造が重ねて細部に施され、
様々な性技を全身隈無く完璧に覚え込まされて購入者の望み通り生まれてくるんだから、
なんでそんな手間がかかる面倒な事をする必要があるよ?
「最初は白濁の匂いでさえ酷く嫌がって泣き喚いて抵抗したクセに、
終いにはソノ臭いを嗅ぐだけで股を漏らしたみてぇに濡れ濡れにして噎び泣き、
淹れたての紅茶でも啜るように口一杯に貪りついて牝共が心を安らげたってンだから、
まぁ今と違って手間の掛かる昔の荒っぽい調教方法も、そうバカにしたモンじゃねぇのかもしれませんけど」
「そう、かもな……」
(参ったなぁ……こーいう反応されっと、どうすりゃいいのか…
ウーム……オレ様って、やっぱダチが言うように商人に向いてねぇのかなぁ、やっぱり…)
チラ、と横目で盗み見ると、不義と不品行の代名詞みたいな都から来たクセして、
いかにも貴族らしく泰然自若とした表情で説明に耳を傾け、何事か思いに耽っている。
「酷すぎるとお思いですかい? いえいえ、今じゃどうせ植え付けられた淫蟲と薬に、
魂も肉体も支配されちまってて、寝てる間でさえ常時発情してる色ボケ牝穴ですからね、
何もご心配には及びませんや。チンポ無しじゃもう生きられない、くれしか思いつかねぇ程度の知恵で」
「只、肉の快楽だけをひたすら求め訴え叫び、溺れ貪り耽る為なら、
マトモな人間なら狂ってでも出来やしねぇ、どんでもなく惨めで醜悪で、
この上ない辱めだろうと悦んで従いやがンだから。同情するだけバカってモンでさ」
「モノをまともに考える思考も意志も、何もかも生まれながらに奪われた罪深い存在、か……」
「いやいや、コイツ等のピンクに染まった空っぽのオツムにゃ、罪なんてぇ大層な意識は欠片もありゃしませんや」
「フフ……そう考えると、幸運なのかな。彼女達は…」
「穴という穴を主人に強制的に捧げさせられ、死ぬまで精液を啜り喰らうよう生まれる前から運命づけられた、
全身これ生殖器と言うべき、人ならざる人の姿をした哀れな肉孔道具達、か━━」
なんだか小難しい御高説をタレてるようだが、相手にし出すとキリがねぇンで、無視。
どうせアンタがニヤつきながら通ってた、いかがわしい独身男性貴族限定の秘密倶楽部にだって、
全裸で客達の注文を取りに廻らされる数限りない牝奴隷達が給士として働かされてたんだろ?
望みとあればその場で男の前に跪いて、恥知らずな口唇奉仕だろうと、
尻を突き出して獣じみた交わりをせがむ媚肉奉仕だろうとなんだろうと受け入れる、
欲望を恣に吐き捨てる為だけの肉穴に、強制的に成り下がらせて、さ。
なんでも聞いた話じゃ都のバカ女の中にゃ、
奴隷でもないのに自ら望んでそんな破廉恥極まりない事をしでかす奴も居るってンだから驚きだぜ。
まぁ、どうせ麻薬舐めさせたり吸わせたり、挙げ句にアソコの粘膜に塗りつけられて、
頭トバされちまってンだろうから、本人はなぁんにとも思っちゃいねぇだろうけどな。
もっとも、そんな嬲り甲斐のないマヌケで心垢まみれの女達が溢れてるお陰で、
飽き飽きした金持ち連中がウチの“清純”で“清潔”な商品をこぞって買い漁ってンだから、お生憎様ってモンさ。
「……所で、まだそこへは付かぬのかね?」
「え? う…も、申し訳ありやせん。何分、奥まった所へ隠されてますんで…」
うへ、みっともねぇ! ありありと苛立ちが分かるその声音に、つい狼狽えちまった。
なんだか知らねぇが、コイツはうまくねぇ状況みてぇだ。
随分奥へ進んだし、さっきの調整初期の培養槽が並んでる区域からはかなり離れたよな?
ここまで来りゃ、多少声を上げても問題ねぇだろう。
(しょうがねぇ。ちょいと面白ぇモン見せて、ご機嫌取りでもするか…)
そんな事を思案していると、手近な培養槽の上に備えられた、
天井から降る配管と一体になった機材のランプが青から赤に灯った。
どうやら丁度、目の前の培養槽に浮かぶ牝奴隷へ薬品の注入が終わったようだ。
「えー…っと、お疲れのようなので、ちょいと休憩も兼ねて面白い見せ物をご覧にいれやしょう」
「ほう。なんだね、急に」
「へへへ。お気に召すといいんですが……この左手に並んでいる培養槽のこの区画は、
丁度昨日最終調整が仕上がったばかりの奴等が浮かんでる訳なンですが」
言いつつ手近にあるハンドルを回し、幾本も天井や壁を走る管を流れる液体の量を調整する。
「ふむ。何か仕事かね?」
「へへ、まぁそんなモンでさ」
何事が始まるのかと、すっかりこの陰気な行軍で興味の失せていた男の目が俄然、輝き出すした。
よぉし、よし! どうやら、食いついてきたみてぇだな。
「牛みてぇに腫れ上がった恥知らずな爆乳をブラ下げてるコイツ。ええ、ホントにデカイでしょ?」
「生まれる前から血統を厳選した最高の素材なんですよ、コイツは。さぁさぁ、どうぞもっと間近でご覧下さいな」
「15年モノに外見上は育ってますが、実際は1年程度でこの大きさに育つんです。
まぁ、それにしたってこのサイズにこの美しさを兼ね備えた代物、余所じゃ滅多にお目にかかれやしませんけどね」
指し示す培養槽に浮かぶその媚体は、まだ幼い貌とは裏腹に意表をつく豊かさを保っていた。
小柄で華奢なだけに、たっぷりな乳と尻のそのアンバランスなボリュームが、男の劣情を異様に刺激する。
抜けような皓い肌には、薄っすらと脂肪がのり、腰のくびれや尻の丸味も、
顔つきから想像も付かぬ程に滑らかで、子供の頭ほどある乳房の張りや、重量感も実に申し分ない。
培養槽底に刻まれた魔法陣が放つ仄暗い燐光を浴び、艶かしい肢体を惜しげもなく晒していた。
「“狂乳病”って病を、生まれる前から乳に植付けてじっくりとタンマリ腫れさせてンですけど、
これがなかなか世話が面倒で手を焼かされるんスよ」
「病だって? ……そうか、道理で妊娠している訳でもないのに、
市場で高値で取引される程搾れるものなのかと常々疑問に思っていたんだ」
「培養段階で人為的に何かしらの細工を施されるまでは予想出来たが、
まさか宿痾の類を植付けられていたとはね…」
「ハ、ハァ…?」
「しかし初耳だぞ。そんな都合のいい病あるのかね?」
「ああ、“狂乳病”ってのはオレ等仲間内でそう呼び合ってるだけなんで、
工房によっちゃ“巨乳病”だとか“乳狂い病”とか色々と他に名前をつけてンのかもしれませんけどね」
「まぁ、つまりホントの病なのか、淫蟲の効果か淫魔の呪法なのかどうか知らねぇンですけど、
一端かかったら死ぬまで乳が出続け、毎日搾り続けねぇと死ぬ、不治の病だって事だけは確かですぜ」
「それはそれはまた、乳奴にぴったりの病じゃないか?」
「ヘヘヘ…ですね。只、そーいうお誂え向きな病に犯されてる奴程、手間がかかンですよ」
「だからこうして、定期的に……」
培養槽の脇に設置されたハンドルを回し、放出弁の絞り具合を緩めると、
砂時計の砂が落ちきる間、聞くもおぞましい効用をもたらす秘薬が、
糸より細い針で所々を貫かれ、培養槽の上部注入弁と幾本もの管と繋がった乳房と肉芽、
そして子宮へと、抗う術のない剥き出しの性感帯へじわじわ強制的に注ぎ込まれていくのだ。
「〜〜〜〜〜〜!!!」
途端、それまで輝きの皆無だった瞳に意志の輝きが灯り、その美しい目を一杯に見開く。
優美な眉を寄せ、何かに耐えるかのような表情で、真珠の様に真っ白な歯を食いしばり、ソイツは声ならぬ声で絶叫した。
未成熟で華奢な少女の肉体には全く不釣り合いな、
既に剥き出しの性感神経の塊へとなるべく肉体改造の済んだ爆乳は、
砂時計の砂が半分も落ち切らぬ間に、仰向けなだけに尚更くっきりと見る見る膨れあがり、
染み渡る刺激と官能でますます張り詰め、色づき興奮していく。
その反応を楽しむように注ぎ込んでやると、幾本もの管に穿たれた乳輪が何倍にも盛り上がり、
すっかり充血しきった乳首はその中心でさらに首を伸ばしギンギンに勃起して、
幾本もの管に貫かれるのも構わずビクビクと痙攣し、今にも弾けそうに尖りきっている。
じわじわと効果を発揮し始めた催淫剤の、灼けるような満たされぬ焦燥感に囚われ、
絶頂を求めて蜜壺全体を戦慄かせ、気も狂わんばかりなのだろう。
いや、もうとっくにコイツの脳ミソはクズクズに蕩けちまってて、快楽に染まりきり正気なんて残ってねぇか。
「ヒヒヒ。効いてきた、効いてきた。そーら、お遊戯の時間といこうじゃねぇか♪」
「なんだか随分と苦しんでいるようだが、大丈夫なのかね?」
心配するそぶりとは裏腹に、その顔には明らかに先ほどまで見る事の無かった狂気の輝きが見て取れる。
へへ、連れの女の格好から睨んだ通りだ。
コイツはとんでもねぇド助平の変態野郎だぜ。
女なんざ使い捨て可能な快楽、性欲処理の道具だと思ってる、ゲスで腹黒いブタ貴族連中以上の、
女の苦悶する表情を悪戯に弄び、自由気ままに味わえる事こそが最高の贅沢だと豪語する、
嗜虐趣味を持った倒錯したド鬼畜野郎って訳だ。
「大丈夫でさぁ。コイツはもうバッチリ安定期で、残すは魂の刷り込み作業だけですし、
チョイとくれぇ悪戯しても問題ねぇし、多少荒っぽい事しても品質にゃ影響ねぇンですよ」
「それに、今までもこーやって何度も何度もコッテリと可愛がってやってきたんスからね。
少しどういった具合にコイツ等に調教を施すのか、ちょいとご覧にいれやしょう」
「面白そうだが、いいのかね? 大事な商品にそんな事をしても? ベラぼうに高値の品なんだろう?」
「いや、別に虐めてる訳じゃありやせんぜ? こうして薬を毎日こまめにブチ込んどかねぇと、
トロトロに蕩けた乳腺が凄ぇ勢いで何でもかんでも乳汁にしちまうんで、
乳へばかり脂肪と血が集まっちまって、コイツはオッ死んじまうんスよ」
「搾るのサボったら手前の垂らす母乳に溺れ死んじまった、なんてヘマ話もあるくられぇで」
カチカチと鳴る食いしばった歯の間から、浅い息を繰り返して啜り哭くのは、
耐え難い官能が容赦なしに嬲り苛む、乳腺への泌乳刺激だけが辛苦の理由ではあるまい。
なにせ強制的に秘薬を流し込まれ、ミチミチと音が聞こえそうな程に張りつめた双乳は、
大きさだけではなく乳房全体が性感帯そのものにすっかり改造されてしまっているのだから。
しかも、真っ白で柔らかく滑らかな薄い皮膚に静脈が網目のように脈打ち浮き上がっていて、
その病んだ爆乳の感度は常人の10倍以上!
狂う寸前まで鋭敏に調整され勃起しきった乳首の性感が、崩壊寸前のぷっくり膨らみイボが浮いた乳輪が生み出す官能が、
包皮から無惨に剥き出された充血する肉芽の根本からその先端へ駆け抜ける、淫欲に染まりきった神経が、
この名も無き牝の下腹部にやるせない焦燥感を募らせ、ムズ痒い疼きを尽きる事なく生み出す程に、
裡へ潜む淫蟲達をことさら刺激し、外と内から際限なくその身を責め抜いているのだろう。
その上、何倍にも肥大化し子供の頭より巨きく変貌した爆乳に蓄えに蓄えられた母乳が、
一気に噴出せんとする圧力が乳首へ集中して込み上げ、もうどうにも切なくて堪らない、
という憂いの表情を浮かべて悶え戦慄くその様に、思わず奴が培養槽へ引き寄せられ一歩近づいた。
『誰か助けてぇ! こんなんじゃ…っ! ああぁん、だめぇ! 先っちょ熱いのぉ、シビレちゃぅのぉ!』
『出るぅ! 出ちゃうのにぃい! ぁあん、出せないぃ! だめぇ! おっ、お乳パンクしちゃうっ!!』
『もうやめてぇ! おかしくなっちゃうからぁ! ま、まだちゃんとオマンコ、で、出来ないけど、
アタシの全部好きにシテしいからぁ! だからお乳はもう赦してぇえぇーーーっ!!』
『どこ使ってもいいからぁ! 何でもスルかぁらぁ! あひぃい! だめぇ! もうダメから…っ!!』
『ぁあんっ! だめぇ! く、来るぅ! 来ちゃうぅ! 母乳出ちゃうのぉおぉ〜〜〜っ!!』
そんな悲痛な叫びが聞こえてきそうなゾクゾクする表情で、吐息混じりに啜り泣きながら、
耐えがたい程キンキンに尖り勃った薄桃色の突起をねだるように突きだし、
パツンパツンに張りつめる爆乳を揺すり踊らせ、ぐりぐりと円を描いて見せつける。
その望まぬ泌乳刺激の昂ぶりに比例するように、胎内に潜り込んだ淫蟲が吐き出す媚毒と、
病が生み出す痛痒が気持良すぎてすっかり癖になってしまった爆乳の、
その裡から圧迫する母乳の量は絶望的な勢いで増え続けているに違いない。
勿論、そんな事をしたってピンクに染まりきった脳髄を浸食するように雪崩れ込む、
普通の女では到底正気で耐えられぬ爛れた官能と、叩きつけるような快感が止まる訳もないし、止めてもやらないのだが。
「ヒヘヘ。爆乳そんなにパンパンにしやがって。どうした、苦しいのか? 先っちょ切ねぇのか?」
「もう出したくて堪ンねぇよなぁ? ほれほれ、そのままじゃ乳狂いでみっともなくおっ死ンっちまうぞ?」
「そーらそら、下品な爆乳震わせて母乳飛ばしながらダラしなくイッちまうのか?
スケベに潮噴きながらワレメヒクつかせて、胸だけでイッちまうのかよ? この卑しい牝牛がっ!」
それにしても揺れている、ものの見事な凄い揺れっぷりだ。
激しく泡立ちながら、培養槽の中で乳肉を波打たせて淫らに踊り狂う、その有様は圧巻の一言に尽きる。
乳房を、子宮を、全身を灼き尽すような快感……いや激痛か、に耐えかね、
顔にかかる長く美しい乱れ髪をなよめかせ、赦しを求めてか本能的に頭を激しく振るが、
決して秘薬の注入を緩めてなどやらない。
(ヒヒ! いいぜぇ、なかなかいい反応するじゃねぇか。
そうでなくちゃ、このオレ様が手塩にかけて育ててやった甲斐がねぇってもんだ!)
『ひぃんっ! んはぁ…っ! ぁあっ、らめぇ! もれるぅ! ミ、母乳れちゃぅろぉ〜〜〜っ!!』
身も世もなく艶かしく悶え狂う皓い肌の裡で起っている反応や変化から、
乳房の先端から針が刺さる様なぴりぴりとした快感が、蕩けた脳髄に刺さるように駆け抜け、
目の前の乳奴を追い立ててゆくのが分かる。
切なくて辛くて苦しいけれど、痺れ過ぎて漏らしちゃうくらい凄く気持イイ。
そんなすぐに快感に変わる苦痛と、瞬く間に苦痛に変わる快感が、
全身の性感帯という性感帯を交互に巡り巡って、延々と鎮まる事のないドス黒い悦楽となり、
2つの皓い柔肉の塊と赭い亀裂の奥で渦巻き、荒れ狂っているのだ。
込み上げる切なさで居ても経っても居られなくなったのか、無意識にだろうが、
網の目のような蒼い静脈を皓い乳肌に痛いほど浮かせた、
弾けんばかりに膨れあがった爆乳を両手で抱え込み、先端の薄桃色の突起へ震える指を伸ばす。
「おっと。誰がそんな勝手をしていいって教えたんだ? 御主人様の赦しも無しに、
手前で乳搾っていいと思ってンのかよ? まぁたお仕置きされるって、分からねぇのか?」
「げふ…っ!」
悪辣極まりないそんな言葉を投げつけられ、その乳奴は切なげに目尻に涙をにじませながら、
パンパンに張った乳房を針と薬で玩具にされ、弄ばれるままに、仄暗い培養槽へ泡の塊を吐いた。酷く苦しげに。
「まぁいいさ。誰も止めやしねぇよ。イキてぇなら勝手に母乳撒き散らしてイクがいいさ。
但し、イケればだけどなぁ? ヒヘヘヘヘ!!」
「げう! ごぼ…っ! ぁあん…っ! んっ、あふっ……!」
普通ならばとっくに張りつめ、弾けんばかりの乳房の先端から乳白色の体液が噴出されていただろう。
その放出の開放感に子宮と乳房を痙攣させ、イキ果てる甘美な痛みと快感に、
どっぷりと身を投げ出して溺れるのを何より望むよう、この乳奴は繰り返し躾られたのだから。
だが、一滴たりとも母乳は培養液に洩れ出てはいなかった。
「これは…! あんなに乳肌に、乳輪まで血管がクッキリと浮いているのに洩れないとは、
何か細工がされているんだな?」
「へへへ、お察しの通りでさ。いくら乳首コリコリに勃起させようと一滴も洩れやしません」
「勿論、あんな見てくれですが、アレで揉み心地は蕩けるような柔らかさに加え、
瑞々しい弾力は少しも損なわれちゃいない極上の爆乳なのは変わりありゃしませんのでご安心を」
細い喉を震わせ、獣じみた悲痛な叫びを培養槽に響かせて、ぐん、と折れんばかりに背を仰け反らせる。
幾度己の指で乳首をシゴき慰めようと、元々大きく生まれついた上に、
たっぷりの母乳を溜め込み、薬と病と媚毒に蝕まれ、見るも無惨に膨れあがった爆乳は、
タプンタプン、と淫らに揺れ踊るその度に、ますます焦燥感ばかりが増していくのだろう。
『ぁあんっ! 出したいっ! 母乳ッ! 母乳出したいのぉおぉ〜〜〜っ!!!』
だがどれだけ激しくシゴこうと爪を立てようと、揉みツブそうが搾り立てようが、
鬱血して膨れあがった2つの巨きな膨らみの先端、薄桃色の蕾のように尖りきったその乳首の根本には、
一滴たりとも母乳の漏洩を許さぬ錬金の秘術で編まれた器具が、ガッチリと食い込んでいるのだ。
見た目は只の黄金のピアスだが、乳首の根本から乳輪にかけて、みっちりとその乳腺の働きを支配し、
決して赦しが無しには搾乳出来ぬよう、忌まわしい呪具で放出口はギッチリと絞め上げられていて、
どんなに足掻こうともその望みは叶えられない。
「ぐふ…っ! ん…ぁあ! ふぁあぁん……んんっっぅ!」
「おうおう、今日はまた随分と暴れるじゃねぇか。そんなに牛チチ切ないのかよ?
へへ、ちょっとばかり注ぎ込む薬の濃度を間違っちまったかなぁ?」
『くふぅ…っ! ら、めぇ…おっぱい、苦ひぃ、ろぉ…んぁ! おっ、お願ぃいん! ミ! クぅ…ッ!
あひぃ! い、いつもみたいに、ぎゅうぎゅうお乳搾ってぇ! 母乳出させてぇ〜〜っ!!』
「おいおい、そんなに狂ったみてぇに乳を根本から搾り立てたって、お前にゃどうする事も出来ねぇんだ。
早いとこ諦めて、イッちまいな」
まぁ、イッたらイッたで、それでこの乳責めの辛苦から開放される訳じゃない。
それが骨身に染みて分かっているから、コイツも今にもイキたいクセして我慢して踏ん張ってるのだろう。
勝手にイこうものなら、腹ン中の蟲共が騒ぎ立てて、爆乳どころかマンコの奥の奥から、
襞の一枚一枚に到るまで痺れまくっちまって、穴という穴がイキっぱなしの、
正に天国気分のまま生殺しの苦しみを味わう官能煉獄が待っているのだから。
コイツ等は日々のイク回数も、その激しさも、何もかも全て薬の投与回数で厳密に管理されている。
通常、イキかけの危うい状態で延々と焦らして、病んだその肉体と性感を異様な速度で発育させているからだ。
勿論、その危うく切ない焦燥感に耐え切れず、媚毒の虜となり果てて勝手にイク、マヌケな乳奴も多い。
まぁ、大抵の乳奴は4、5回はこの『勝手にイッても欲求不満が募るばかりでますます苦しくなる、
生殺しの果てること無い焦燥感に悩まされる』という気も狂わんばかりな躾を施される羽目になる。
そうして二度と勝手にイったりしようなどと思わぬ、キツイ仕置きがコッテリと施され、
己はイク自由さえ無い、何もかも主人の意に添わねばならぬ存在なのだと、魂と肉体に刻み込まれるのだ。
「なんだか随分と苦しそうだが、まさか本当に手違いをしでかした、なんで事はないんだろうな?」
「へへへ。そんなヘマしでかしませんよ、コレもいつもの事なんでご安心を」
「だと、いいんだが…」
苦しげに天へ向けてもがき突き出される双乳への、叶わぬ開放を求める愛撫は一向に治まらない。
傍目からも、ピリピリともどかしげな快楽が乳房の奥で湧き起こり、突起の方へとグングンせり上がって来ているのが分かる。
焦れれば焦れる程に、双乳を荒っぽく揉みシゴく手の、指の動きは激しくなっていくばかりだ。
只でさえ鬱血して茹でたようにピンクに染まっている滑らかな乳肌に、痛々しい指や爪の痕が刻まれその数を増していく。
なんという事はない乳首を貫き飾り立てるピアス、たったそれだけのちっぽけな器具が、
本来放出されるべき出口を完全に塞き止め、射乳が叶わぬのだと、赤子同然の乳奴には理解出来ぬのだろう。
「飼い主の依頼通り、ドがつくキチガイみてぇなマゾ牝に仕上げたんで、
もしかしたらワザと仕置きを欲しがってンのかもしれねぇなぁ、コイツは」
「まだ生まれてもいぬ、こんな状態からもうそんな性癖を刷り込む事が出来るのかね?」
「勿論でさ。なにせコイツは元々マゾの血統を色濃く受け継いでる個体を基本にして育成した乳奴なんでして、
まぁ、言うなれば生まれついてのド淫乱なマゾ牝ってことになりますかね」
「血統か。まるで犬だな」
「へへ、さしずめ今のコイツは躾の成ってないダラしねぇ牝犬、ってトコですかね」
「牛、じゃないのかね?」
「おっと、こりゃ失礼いたしました」
そんな暢気な会話を交わすうちにも、ますます目の前でもがき苦しむ乳奴の抗い方は激しさを増していく。
余りの暴れように本当に狂うんじゃないか? と、生唾呑込んでその様子を食入るように眺めている奴が、
チラ、とオレ様へそんな目線を送ってくる。
へへ。まぁ、そう慌てなさんな、って。
コイツ等にはプライドも、理性も、護るべきモノなんてハナから、なぁんにも持ち合わせちゃいねぇんだ。
そもそも、生まれてさえいねぇンだしよ。抗う苦しみ、ってのは魂が在って始めて成り立つんだ。
だから、この暴れっぷりは単なる肉体が苦痛に反応してるだけの、言うなれば欠伸と同じような生理現象ってやつさ。
「おぉ……!?」
苦痛に顔を歪めていたのは一時で、いつしかその容赦ない責めに抗う事を止め、弾けそうな乳房が膨れあがるのにまかせ、
粘液にまみれ埋もれる、肉の楔で切り裂かれ、内蔵を全てえぐり返される、
そんな墜ちきってしまう悦びと隷属する安心感にすがり、全てを受け入れた、
まるで陶酔するような表情を浮かべてその乳奴は見る間に大人しくなった。
「どうです? ちゃぁんと薬が効いてきて、大人しくなったでしょう?」
「……つまり、君は治療を施している、という事かな?」
「まぁ、言うなればそうですかねぇ。ヘヘヘ…ソイツがどんな塩梅かは、口で説明するより、
今からゆっくりとご自分の目で確かめられますぜ」
「と、言うと?」
「今コイツに注いだ薬は、一時的に胸の疼きを抑えはしますが、
実質的には狂乳病の元に栄養与えたようなもんなんでさ。それに蟲共にもね」
「なんと!? それじゃ…」
「ええ。じきにまた始まりますよ。さっきより、もっともっと激しいダンスが楽しめますぜ」
言い終わるやいなや、幾度もの爆乳女達の掛合わせによる品種改良と、
恐るべき陰惨な肉体改造を繰り返し施された結果生み出された、蒼い静脈の浮き出た異形の如き巨きな2つの肉塊が、
壊れた機械のようにブルブルと赦しを求めて震え、天へ向かって突き出された。
まだ幼さの残るその貌を引きつるように歪め、男の欲望だけを詰め込み、
劣情を煽る為だけに特化して育成されたその身を、哀れによじりながら舌を突きだして反り返らす。
どうして治まったはずの苦しみが再びブリ返したのか、培養槽で身悶えるコイツには分かっちゃいまい。
そもそも艶肌に薄く浮かび上がる鎖骨や肋骨も、スイカより大きな重量感たっぷりな2つの膨らみも、
腰のくびれから丸い尻へかけてが描きだす優美な曲線も、
その何もかもが生み出された実際の年齢とは不相応に成熟しきってその媚体を彩ってはいるが、
コイツは生まれてまだ、ほんの2ヶ月も経っていない赤ん坊も同然なのだ。
己の身に起る切なく苦しい状態と、それを引き起こす元凶となる溶液との関連性など、思いつくわけもない。
焦点の合わぬ眸を目一杯に見開き、小刻みに震える逃れる術を知らぬ細腕が、
何かを振り払うかの様に虚しく培養液をかき混ぜる。
そうして暴れていたかと思うと、不意に疼く爆乳を淫らに揺すり、
細かく小さな絶頂を何度も繰り返してすっかり力の抜けきったた細腰を振りたくって、
己の全てを捧げる主人の慈悲に縋る為にか、それともオレ様への訴えなのか、
無限快楽責めの赦しを求め、例えようもなく淫らなオネダリを虚しく繰り返しだした。
けれど、どんなに際限なく高まる快感に恐怖を覚え、悲鳴をあげようとも、
幾度未だ見ぬ主人に縋ろうとも、乳肉の全てを犯し尽し、乳腺を隅々まで蝕み蕩す、“死の病”の効果を止められる訳も無い。
そもそも、コイツの心も肉体も、とっくに肉欲の虜になり果てているのだから無駄な事だ。
━ ◆ ━
「〜〜〜〜〜〜ッ!!!」
魂を滾らせたような、その嗚咽で培養槽がビリビリ震える。
手で触れることの出来そうな程にドロつき爛れた官能に飲み込まれ、
何もすがるもののない底知れぬ穴に落下し、たとえ底が迫ってきたとしても、
落下を食い止められぬ感覚に囚われ、頭と肉体が切り離されたような感覚に陥っている事だろう。
元より僅かしかない全ての抑制が失われ、肉体の自由が利かず、
頭蓋骨の内部で響く雷鳴にもがく様子をじっくりと確かめながら、
けれどいつも通りに、既にもう軽く何度もイッているのは分かっていても、
冷酷に着実に蜜色の秘薬は管を駆け下り、変りなく注ぎ込まれていく。
食事代わりに注がれる栄養剤が満たされぬその身を、本人の意志など無視して望まぬ大きさへ強制的に育み潤し、
ご褒美代わりの秘薬が、剥き出しの性感帯を蕩かせ、発情寸前までジリジリと灼き尽す。
その逃れられぬ呪われた運命に抗うように、牝奴隷が喉を震わせ泣き喚いた。いつも通りに。
「耳障りでしょうが、なぁにすぐに指定の人格を魂に“焼き付け”ちまうんで、
“刷り込み”が終わっちまったら、こんな風に暴れる様子を見る事も、もうありゃしませんから」
「まぁ、どれだけ躾を施したってマヌケなコイツ等のオツムじゃ、
しゃべれる言葉なんて殆ど意味を成さねぇンですけどね」
「……フン。女なんぞ、見た目の善し悪しや、奴隷であろうとなかろうと、
どんなに恵まれた生まれや育ちだろうと、大抵そんなものだ」
「所詮、股でしか物事を考えられぬ、浅はかでこの上なく愚かしい、
男が飼い慣らしてやらんと生きられん、哀れで卑しい生き物なんだからな。例外なく、な」
「へ、へぇ…そ、そうです、ね」
奴隷とは言えとびきりの美女を連れているというのに、
女の人格や知性を全否定するかの如き独善的な物言いに、一瞬こっちがキモを冷やす。
だが男の背後に控えている媚女は、そんな傍若無人な物言いに少しも表情を揺るがす事なく、
美しい貌に憂いを秘めたまま、静かに佇んでいるだけだ。
成る程な。恐らくいつもこの調子なンだろう、この男は。
まぁ、そうならそれでこっちも気兼ねなくコイツのご機嫌取りが出来るってモンさ。
「へへへ。ほーらほら、今日は特別だぞー。お客様の前で、ウンといい声で哭いてみせてくれよ」
「お前の一番綺麗で淫らな姿を、お客様にタップリとお見せするんだ」
理不尽に褒め、無慈悲に弁を捻る。
途端に華奢な肢体が跳ねて突っ張り、背を折れんばかりに反り返えらせた。
管に貫かれた乳首から秘薬が流れ込み、乳輪を、乳房全体を駆け巡り、
巨き過ぎる快感が二房の膨らみを裡から蹂躙し尽しているのだろう。
一向に治まらぬ乳房の裡で荒れ狂う快楽とも苦痛ともつかぬ疼きに痺れ、
のた打ち回り、潜り込んだ淫蟲に支配された蜜穴と尻孔を激しく痙攣させ絶叫する。
その命を削る如き壮絶な艶姿に、客人のみならず連れの美女さえ釘付けだ。
男の保護欲そそる切なげだった表情も、今は目が飛び出しそうなほど見開かれ、
美麗なはずのその貌は、この世に生まれてさえいないのに懊悩と苦悶に歪んでいる。
「ふぅむ、ちょいと薬の濃度が足りてねぇかな?」
そんな呟きと、再び弁へ手を伸ばすのを見てだろうか、呼吸を荒げる乳奴の縋るような目が絶望を映しだした。
そして時を置かず体中の穴と言う穴から、薬品混じりの屎尿と涙、ヨダレ、
とありとあらゆる恥知らずな体液を垂れ流し、泡立つ培養槽に撒き散らす。
だが赦しは決して得られない。
余程苦しいのか、ゴボゴボと華奢な手足をバタつかせて培養槽内の溶液を掻き回し続けるが、
そんな事をしても何の効果もあろうはずがない。
そもそもヘソの緒で繋がった栄養管や薬品の注入管からの流入を、
そこから酸素も、血液も、全てをもたらされているコイツ等に止める術があろうか?
「わざわざ病にして腫れ上がらせ、生かす為にそれを治療する、か。
何も知らずこうして悶え苦しんでいる彼女が、己の胸を玩具にされていると知ったら何と言うかな?」
「別になぁんにも、文句なんざ言いませんや。仮にそれを知ったとしても、どうせコイツ等は出荷前に、
ここで受けた痛みも苦しみも何もかも一切合切の記憶を消されちまうんスからね」
「それは聞いたことがあるな。刷り込み前に、魂を真っ白な忘却状態にする処理を施すのだな?」
「いえいえ、そんな面倒は必要ありやせん」
「要は仕上げにココでの色々な調教や育成なんかで傷ついた魂へ、
上から飼い主様のお顔を強制的に刷り込んで、出荷前の事をオツムから消しちまう、って寸法でして」
「それで何もかも綺麗さっぱり忘れちまうんですよ、コイツ等は。元々オツムの方は大した事ねぇんでね」
「あ、肉体の方は、しっかりと受けた躾と調教の事は決して忘れませんけど」
「ほう。それは便利なものなのだな」
「まぁ、なんだかんだと余計な事を覚えてるより、まっ新な“処女”状態の方が、
飼い主様には何かと好ましいでしょうからね。違いますかい?」
「フフフ…確かにな」
謙った薄笑いを浮かべて続けるオレ様の説明に、満面の笑みを浮かべて頷きながら、
これから売り飛ばされる牝奴隷達の悲惨な運命に思いを馳せているのだろう。
薄汚い小屋で獣と交わる見せ物や、全裸より淫らな格好でステージに立たされ、
いつ果てる事なく自慰に耽る様を衆目に晒すなんて、まだ運が良い方だ。
売り飛ばされた牝奴隷、特にそれが性奴隷となると、一欠片の情け容赦ない様々な仕打ちが待ち受け、
決して人間として扱われる事のない生き地獄の始まりなのだから。
「物好きな貴族や王族なんかの連中は、そういう刷り込みも無い、
本当に真っ白なままの状態で納品しろってぇ方もいるそうですけど…」
「ま、コイツの所有者である貴族の御大様は、その真逆でガッチリとした躾と、
徹底的な主人への呪縛的な隷属を望んでた方でしたンで、久しぶりに腕の振るい甲斐がありましたけどね」
「それはその飼い主が羨ましいな。きっと素晴らしい仕上がり具合なんだろうね?」
「へへへ。そいつは今から、どうぞご自分の目で確かめて下さいや」
説明しつつ、薬品の調整弁の隣に誂えてある水晶玉に手をかざす。
勿論、コイツは只の飾りの水晶球じゃねぇ。
曰くありげな錬金で組まれた代物で、4交代制で昼夜を問わず培養槽を管理するオレ達にとって、
欠かせぬ道具の一つだ。
「む…?」
「さぁ、どうぞ御覧ください」
「飼い主のオーダー通りの奴隷となるべく、顔を、手足を、体中の穴という穴を、
培養槽で心と肉体を徹底的に細工され、磨き上げられてゆく過程の全てを!」
水晶玉の上空にこれまで行われてきた、無慈悲極まりない育成過程の情景が次々と浮かび上がる。
ミルクを溶かし込んだような艶やかな肌はまるで白磁器のようで、色素が薄過ぎるのか、
静脈が肉体のあちこちで透け見えるが、勿論これも注文通りでなんら問題はない。
綺麗に剃り上げられた、恰も幼女のような無毛のドテ、同じく無駄毛など一本もない脇、脛。
これも生まれつきで、コイツ等は頭髪や顔の体毛以外、殆どが薄くなるよう処理されているのだ。
色素の沈着のほとんど見られぬ、処女そのものといった小さく可憐な秘唇、
皺まで薄いピンク色のままな尻孔などの拡大映像が、毛穴が見えるほど拡大されて映し出され、
その万全な仕上がり具合を男に示した。
そのまま途切れる事なく、口腔、乳首、秘唇、膣口、肉芽、尻孔、そして尿道に到るまで、
性感帯は言うに及ばず、ありとあらゆる性交に使用可能な部位の感度上昇育成の状況やほぐれ具合、
秘唇と肉芽へ所有者の名前が刻まれたピアス施術、尻孔の拡張、そして徹底的な乳房の肥大化など、
この乳奴が幾度となく施された、苛烈で容赦ない肉体改造が克明に描き出されていく。
その情景が想像を遙かに超えていたのか、乳奴の無抵抗な子宮と直腸へ潜り込んでいく淫蟲の様子や、
乳首から乳輪、そして静脈が透ける乳肌と、ありとあらゆる方向から乳房を糸より細い針で串刺して、
その忌まわしい狂乳病を植付ける背徳行為の一部始終に、ギラつく男の目は釘付けだ。
「お〜お〜〜、真っ赤に充血させちゃって、はしたない。クリの毛細血管まで丸見えじゃねぇか」
「どんだけワレメから糸引かせてンだ。溶液につかってるってのにモロバレだぞ、オイ。
ちったぁお客人の前で恥じらってみせろってンだ。見てるこっちが恥ずかしくなっちまうぜ、ってね」
発狂寸前の苦痛と官能で繰り返し練り上げ、ととこんまで磨き抜かれたその肉体に囚われた、
魂無き者の迸らせる魂の叫びが、培養液で遮られて明瞭に聞き取れるはずもないのに男を愉しませ続けた。
不意に、憂いを帯びた縋るような哀願の眼差しが、冷酷に己を観察する男達へ向けられる。
「ほほぅ……」
肉体を駆け巡る痛痒が、いつしか痛みに昇華した官能となって己を呑み込み、もうどうしていいのか分からぬのだろう。
だからこそなのか、息も絶え絶えといった様子のその全身から、迸るように妖艶な雰囲気が発せられた。
並の男なら、そのネットリと滴るような色香と蠱惑的な媚態に魅入られて視線を逸らせぬ事だろう。
意識してその媚態を演じた訳ではあるまいが、コイツ等は生まれる前から男の望むままに振る舞い、
従うように徹底的に条件付けられ、その肉体は飼い主である男へ最高の快感を産み出し、
捧げられるように意識へ隷属が深く深く刷り込まれ、従うよう構成されているのだ。
忘れようとしても忘れる事の出来ぬ、決して消す事の叶わぬ、強烈に肉体に刻み込まれた己の従うべき使命、
それを演じてみせたに違いない。
ただ苦しみから逃れんが為に。己が出来る、只一つの事を。
だが━━
「あーあー、せっかくいい調子だったのになぁ」
「随分と媚びたよい目をするじゃないか? やはり連綿と連なる性奴の血を受け継いでいると見えて、
心も体も創りが違う、という所かな?」
「いえいえ。こんな眸をする奴にはお仕置きだって、何度も教え込んでるんですよ」
「ほう。何故だね?」
「何故って、そりゃ…そんな甘えた貌は飼い主にだけ、見せなくちゃならないものですからね」
言いつつ、さらに弁を緩めてやると、また赦しを求めて声なき叫びを張り上げる。
苦痛に身をよじろうとも、哀れな声で哭き続けようと、逃れる事も、赦しも、最初から選択肢など与えられていないというのに。
この培養槽は文字通り母なる胎内であると同時に、内と外から容赦なく牝奴隷達を、
極上の快楽と最低の苦痛で責め苛み続ける牢獄であった。
「コレはなかな楽しい見せ物じゃないか? 特に嗜虐趣味の者には」
「そうですかい? もう慣れっこになっちまって、オレはこの程度じゃもうちっとも…」
「おやおや、君もなかなかのものだね」
この仕事をし始めた頃は、オレ様が弁を緩めるだけで牝共がビクビクと痙攣しまくり、
華奢なその身を哀れによじって乳と尻を小刻みに跳ね踊らし、クリをギンギンに勃起させてイキ果て、
恍惚の余韻に身を浸して蕩ける様に、何度洩らしちまった精液でズボンを駄目にした事か。
こんな風に女共を毎日虐め抜けるなんて、なんて素晴しいンだ! なぁんて思ったのも確かに事実さ。
ああ、今だって堕ちた乳奴隷として生み出される前の、無垢な牝達が演じて見せてくれた、
数々の素晴らしい恥態や悲鳴が、まざまざと色鮮やかに脳裏に蘇えってきやがるぜ。
初めの頃ぁ、3日3晩かけて悶え狂う鬱血乳房と痙攣マンコを秘薬でジワジワ虐め抜き、
1日かけてコッテリ繰り返し繰り返し母乳を嬲り搾ってやって、
だらしねぇ牝ヅラ晒して牝共がイキ果てる様を、面白おかしく眺めてた時もあったっけな……
「まぁ、お愉しみいただけたんなら、なによりっスよ。へへへ…」
それがどうでぇ。
今じゃ強制搾乳や強制授精の時に見せる、コイツ等の本能的な恐怖に歪む表情や、
泣き叫ぶ声、涙でだろうと、ピクリとも股は疼きもしやしねぇ。
ありとあらゆる辱めと暴力を、胎児のように無垢で無防備な管まみれの奴等の、
真っ白な魂と肉体を浴びるほど喰らい、欲望を叩きつけ過ぎたせいで、
培養槽の中から救いを求めて切なそうに美しい顔を歪める様を眺める程度じゃ、もう何も感じなくなっちまった。
好物だって言っても、毎日毎日浴びるほど喰らっちまったのがいけなかったよなァ、ホント。
「確かに仕事で君もやっているんだ。一々はしゃいでもいられない、か」
「いや、まぁ人ぞれぞれでしょうけど、ね。オレはもう、特には…」
弁を再び少し絞る。
ソレが何を意味するのか、意志も魂もまだ芽生えていないはずの牝奴隷は察し、
弓なりにグン、と背を反らせるとビリビリと肢体を痙攣させ、見開いた悩ましげな目でオレ様を見た。
度重なる投薬でか錬金の秘術による影響でか、
まだ魂の輝きも意識の光も生まれていぬはずのその瞳が、まるで涙に濡れるようにユラユラと揺れている。
哀願、絶望、恐怖、苦痛、悲哀、憎悪━━
ホント、よく昇天する間際に、ここまで様々な表情を見せられるモンだぜ。
培養液の中で低くくぐもって聞こえる、独特の耳障りな悲鳴で喉を震わせながら、
頭の芯まで痺れきった、その最高の恍惚に浸る様を垣間見せた。
何度目かの小さな絶頂の後で、とうとう最高点へ昇り詰めると、息も絶えだえの牝奴隷は痙攣し、白目をむく。
本日初めての正真正銘の絶頂と失神だ。
だが失神したからと言ってグッタリ培養槽に浮かぶ名も無き爆乳奴隷が、この責め苦から解放されるわけじゃない。
持ち主の意志とは無関係に肥大化した乳房の裡では、今も刻一刻と乳腺が乳肉が、病と秘薬に犯され燻り続け、
その刺激で覚醒した淫蟲共が子宮と直腸内で暴れまくり、再び宿主に強烈な快楽を与え、
遠からず意識を強制的に覚醒させられる、終わりのない地獄のような快楽天国━━
そうして短い一生を終えるまで、とことん飼い主に弄ばれ、犯し抜かれ、
爆乳揉みツブされてミルクを搾り尽される程に、疼く牝穴を、尻孔を淫らにパクつかせ、
一縷の希望さえ与えられず、哀れに死んでいく運命なのだ。コイツ等は。
「やれやれ、君の調整は手厳しいな」
「へへ。これも仕事ですんで……」
屈辱、後悔、絶望、色々なものが入り混じって、引き歪むその美しい貌は、
何度見ても後でたっぷりと肉穴を使い倒してやる時の事を想像させ、滾らせてくれるぜ。
へへ、そうなんだよなぁ。
バレたら即効で縛り首だが、実は時々こっそりとコイツ等をちょくちょく“味見”してンだよな、オレ様。
勿論すンげぇヤバイって、のは分かってるサ。
商品に手を出した商人がどうなるか、なんて3つの餓鬼にでもここらじゃよぉく知れ渡ってる。
でもよ、あのぎゅーぎゅー締め付けてくる濡れた狭い肉穴に、吸い付いて放さねぇ柔襞の極上の味わいったらよぉ!
マジ、そこらの女なんかじゃ味わえねぇ最高の使い心地なんだぜ!?
ブチ込めばブチ込む程、全身に力が漲ってくるようで、一回でもその最高な媚肉から滴る牝汁の味を、
あの蜜穴の使い心地を知っちまったら、誰だって我慢なんて出来るわけねぇよ!
もう今じゃ普通の女としっぽりと、なんて思う事もねぇさ。ホント、なにもかも色褪せちまった。
まぁ、実際そういう誘惑に取り付かれてどれだけの男がその運命を狂わせちまったか、知れねぇくれぇさ。
普通この流れなら今頃どっか異国の奴隷船に繋がれて野垂れ死ぬまで船の櫂を漕いでるか、
砂漠の真ん中に放置されて干からびてサソリの住処でにもなってるよな、確実にさ。
ところがよ、巧い具合に商品に悪戯した跡を消し去れる方法を、オレ様は知っちまったって言ったらどうする?
そんな事出来るわけねぇって、普通の奴ぁ言うさ。実際オレ様もそう信じてたしな。
けどよ、実はソレが在るんだな。コレがさ。
まぁ、初めは好奇心からだったんだけどよ。
人狩りにつけられたのか売り飛ばされる時につけられたのか、
戯れに主人が刻んだのかは分らねぇけど、密かにここへ放り込まれて来る奴隷達ってのは、
焼きゴテの奴隷刻印や前の持ち主の名前が肌に痛々しく刻まれてる奴等も結構いるわけよ。
普通に考えたら、そんな二束三文の傷物高く売れる訳もねぇし、
ツラは綺麗なままでも、大抵オツムもブッ壊れてる中古品な訳じゃねぇか?
それに工房で働いてる奴等の慰み者なら、調教失敗した牝奴隷が毎週掃いて捨てる程出て間に合ってるハズなのに、
ウチみてぇな高級品を取り扱ってる奴隷商が、そんなモンを買取るなんて変だろ?
オマケにそんなブッ壊れた奴隷共、どこを探したって工房にゃ居やしねぇし、売りに出されたって話も聞かねぇ。
おかしいじゃねぇか?
けど知っちまったんだよなぁ、オレ様は。
そんな傷物を、この地下へ連れてきて眠らせ、この培養槽へ2、3日放り込んでるって事を。
で、凄ぇのがこの培養槽の中で処理を施すと、身体中の疵をさっぱりと消し去れるどころか、
なんとワレメの膜まで新品同様に治りやがってサ!
オマケになんとソイツ等、2度と帝国内へ出回らねぇよう遠方の異国の奴隷商人限定の取引で、
格安の新品奴隷として叩き売られてたんだぜ!
上で帳簿をいじってるダチがこっそり教えてくれたんだ、オレ様はこの話が本当だと確信してるね。
そりゃ、商品に偽りありじゃねぇかって?
その通り。でもよ、ハレムの隅か荒野で人知れず野垂れ死ぬハズだった廃棄処分品に、
もう一度性奴隷としての存在意義を与えてやったんだ、感謝こそされど恨まれる筋合いなど無い、
とか、ここの上の連中もそんな風に勝手な事考えてるハズさ。
んで、そーいう事もあってよ、投薬と調教飼育の時に、もしやって思ってちょいと悪戯してみたわけだ。
そしたら案の定、予想が的中ってなモンで後はウハウハよ。
言葉に出来ぬ辱めを叩きつけようと、爆乳をハチ切れんばかりに膨らませ虐め搾り抜こうと、
培養槽から引っ張り上げ、尻を突き出させて激しく牝穴と尻孔を嬲り、ほじり、えぐり抜こうが、
例の薬をブチ込んじまえば、何もかも綺麗さっぱり肉体の疵が元通りになっちまうんだぜ?
その上、売り飛ばす牝奴隷共の様子をかなり長いこと観察して確かめた限りじゃ、
魂を与えられてねぇ瓶詰めの哀れな胎児状態の時に、注文以上に踏みにじろうが、悪戯に弄んでやろうが、
最後に魂を刷り込んでやると、何もかも全てを綺麗さっぱり忘れちまうんだよなぁ、コレが。
試しに出荷前に声をかけてみたが、アレだけ激しくブチ込んでやったってのに、
オレ様を見ても見残した夢を見るような、烟る幻影を見るような反応しかやしねぇ。
こいつらにとっちゃ、搾り虐められる鬱血乳房の痛みも、
貫きえぐり返されて痙攣する子宮を灼き尽す精液の熱さも、身を苛む官能も暴力も何もかも、
培養槽から出されて覚醒するまでは、一瞬の夢か幻でも見たようなもンじゃねぇの? へへへ。
ここまで分かってて手を出さねぇヤツは、インポ野郎しかいねぇ、ってもんサ。そうじゃねぇかい?
毎日、目の前にプカプカ旨そうな女が選り取り見取りで浮かんでるんだぜ? 最高だろ?
へへへへ。お陰で今じゃそこらの職人よりオレ様の方がコイツ等の裡も外も詳しいって寸法よ。
「どうです? このイッちまったマヌケなアヘ顔見て下さいよ。なんて愚かで美しいんでしょうねぇ」
「こんな風に見られてるってのに、無様にイキ狂わされて、
マトモな女なら恥ずかしいだろうに、悔しいだろうにね、へへへ…全く嘆かわしいこってすよ」
コイツは死ぬまで、このデカイ牛みてぇな乳をブラ下げて、ただ飼い主の慰みモノになる為だけに飼われ、
爛れた肉欲地獄を穴という穴で味わいながら死んでいくのだ。
ただ男の情けに縋って生きる他になんの術も、生きる理由も、希望も持たぬ、哀れな慰みモノ。
許されるのは、イキ果てた艶姿で飼い主の寵愛を勝ち取る事だけの、そんな儚い存在━━
「フフフ…確かにな。何度見ても、美しい女が快感に打ち震えて泣き喚く姿は堪らないものだ」
培養槽で泡まみれになってもがく牝へ、そんな辛辣な言葉を浴びせかけた。
けれどその言葉にさえ、朦朧とした貌を緩ませる様は、その哀れな肉体を駆け巡る官能に酔いしれているようにさえ感じる。
おっとマズイ。そんな甘えた貌でオレ様を見るんじゃねぇよ、オレ様とお前の関係がバレちまうだろうが。
ご褒美とばかりに、無言で弁を一気に緩めてやる。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!」
無理矢理、絶頂の余韻から最悪な生き地獄にも等しい激痛と変わらぬ快感で叩きのめされ、
その目は再びもう半ば白目をむいている。
ヒヘヘ。そう暴れンなよ、イイ子にしていつもみてぇにワレメ疼かせて待ってンだぜ。
後でたぁっぷりと、今欲しくて欲しくて辛抱出来ねぇブッ太いの、奥までブチ込んでやっからよ。
ケヒヒ! その身を襲う苦痛も、性感を疼かせる感覚にも全く対応出来ず、
只々、為すがままに穢れない極上の肉体を身悶えさせ、イキ狂う事だけの、
そんな愚かで未成熟さ加減が堪らねぇったらねぇぜ、ホント。
こんな風にオレ様に玩具にされているってぇのに、コイツ等は毎日呑気に穴っていう穴どころか、
何もかもを無様に晒け出しやがってンだからな!
淫らで卑しい牝穴でしかないコイツ等にとってオレ様は、決して抗えぬ快楽も背筋の凍る恐怖も指先一つで操り、
昇天も奈落へも突き落とす『悪魔』であり、『明日』でも『昨日』でもなく、『今』を絶対的に支配し、裁きを下す、
『神』の如き存在に違ぇねぇぜ、ヒヒヒ!
こーんな穴蔵で誰に顧みられるでもなく、陰々滅々と単調で詰まらぬ作業をこなす、ちっぽけな存在に過ぎぬ己が、
ここでは全知全能の神にも、光りと闇を司る悪魔にもなれるのだ。
そりゃ、ちょっとしたこの“悪戯”を、止めらンねぇよなぁ、誰だってサ。
気が付くと乳奴はぐったりとして培養液に浮かんで、すっかりイキ果てたのか、もう何の反応も示さなくなっていた。
薄い腹と弾けんばかりの2つの塊が上下しているので、当然死んだわけじゃない。
…チ! 見物人がいて、ちょっとばかりやりすぎちまったかな?
まぁいいさ。後でタップリとご褒美をくれてやっから、今は大人しくしてンだぜ?
「━━と、いうような塩梅でして。いかがでしたか?」
「十分胆嚢させてもらったよ。いや、これは実に素晴らしいな。
許されるなら、都の友人達にもさっきの水晶玉の映像や、この現場を見せてやりたいくらいだ」
「へへ。お気に召していただけたようで」
さすがの貴族様も、この情景の数々には開いた口がふさがらないってご様子じゃねぇかい?
後に控えている美女もとうとう我慢しきれなくなったのか、堪らず顔を背け、俯いてしまっている。
まぁ、しょうがねぇよな。こんな所にノコノコ女が入り込むから、見なくていいモンまで見るハメになんだ。
とは言え、女にこんな残酷なモノを見せつけるなんて、とんでもねぇ残酷な飼い主様だぜ。全くよ。
「ほんの数日で、こうなるんですよ、コイツ等は。まるで餅みてぇに面白いように膨らンでるでしょう?」
「確かにな。そんなにも簡単に大きくなるものなのだとは、思わなかったぞ」
「まぁ、こうしてはしょって見ると簡単そうに思えるでしょうが、実は調整が色々と難しいんですぜ」
「そうなのかね?」
「狂乳病を植付けて乳腺を犯し、母乳促進剤をブチ込みゃあ、奴隷娘がアッという間に出来上がる、
ってな訳にゃいかねぇんですよ」
「そのなんとか言う薬の、投与の具合が難しいのかね?」
「お察しの通りでさ。いきなり母乳を搾れるような大きさに膨らませンのは危険この上ないこってして」
「と、言うと?」
「さっさと便利な薬や病気にして大きくすりゃいいじゃないか、ってのは素人考えでさ」
「大きくするのは簡単なんですけどね、気ぃつけねぇといけねぇのが、乳肌が急激な成長に追いつかず、
引き延ばされて異様に過敏な肌になっちまうんでさ。そうなっちまうともう治らねぇ」
「普通の牝奴なら、敏感過ぎたって悪かねぇンでしょうが、乳奴にそいつは禁物なんで」
「む…? 何がマズイのかね?」
ははぁん。やっぱり手前もそんな事考えてやがったんだな? このド助平野郎が。
まぁ、無理もねぇけどな。粘度細工みてぇに、見る間に乳がデカくなってくんだ。
良からぬ妄想を抱かねぇ方がおかしいってもんさ、男なら。
「マズイなんてもんじゃありませんや。そのまま搾乳でもした日にゃ、
搾るたんびに気ぃ狂うような激痛と官能が乳奴を襲い、心の臓に異様な負担がかかっちまって、
高い金かけて手に入れた乳奴を愉しむ間もなく、3日と保たずにおっ死ンじまうって寸法で」
「それで手間暇かけてじっくりと、大きくしていく、という訳なのかね?」
「まぁ、じっくりっつたって、ものの一ヶ月もかかっちゃいねぇんだし、普通の娘が育つ月日を考えりゃ、
その程度はお客さんに我慢してもらったってバチはあたんねぇんじゃねぇんですかね?」
「フフフ…まぁ、確かにそうかもしれんな」
「それに乳奴じゃなくたって、病と薬でもっていきなり乳をデカくするのは問題ありありでしてね。
個人的には、あんまりお薦め出来る方法じゃあねぇんですよ」
「何故その薬をつかって、たっぷりの乳を揺らす素晴らしい娘達を大量に生み出さぬのか、
ちょうど今訊ねようとしていた所だ」
へへ。不満そうなのがありありと分かるぜ。
一体、その色欲に染まった灰色のオツムでどんな妄想しまくってたんだい?
ちょっと考えりゃ、すぐ分かるだろうにさ。
そんな事が簡単に出来ンなら、そこら中に牛みてぇにデカイ乳ブラさげた牝奴隷が溢れ返ってるだろうって。
どうして、高値で乳奴が取引されてると思ってんだよ?
「まぁ、簡単に言っちまうと、安物の餅菓子と同じって事でさ」
「む? どういう事だね、それは?」
「急激な乳房の成長ってのは、乳の中身、つまり乳肉の細胞密度の低下を招いちまうんですよ」
「折角の滑らかで弾力に富んだ乳房が育つ血統でも、そんな風にいきなりデカくしちまうと、
水分が大半の大雑把な乳肉の出来になっちまいましてね」
「そうなっちまうと、皮膚は薄すぎて過敏な上、痣もつきやすくなってなかな再生しねぇ、
痛みで感度も著しく損なわれちまう、吸い付いても揉んでも旨くねぇ、ただデカイだけの駄乳になっちまうんでさ」
「成る程。見かけばかり大きくて、中身の詰まっていない不味い餅菓子、という訳か」
「ヘヘヘヘ。ご名答です」
「ふぅむ……確かに見てくれだけ大きくなろうと、使い心地が最悪では“画に描いた餅”だな」
「お分かりいただけたようで」
「錬金の秘薬だなんだを使って、と聞くと簡単そうに思えますけど、なかなか細かな注意が必要なんスよ」
「実際、この狂乳病にかかった牝共だって、売り飛ばされた先で何の処理もせず放っておかれたら、
ものの3日と保たずおっ死ンじまうんですぜ?」
「随分と短命なんだな?」
「仮に乳奴が誰かに盗まれようと、不手際で逃亡しようと、他の誰の所有物にならねぇよう、
専用の薬を与えないと死んじまうよう、そのヘンもちゃーんと考えられて細工されてンでさ」
コイツ等は生まれる前から官能と死という目で見えぬ太く重い鎖で、
魂と肉体をガッチリとがんじがらめに縛り付けられているのだ。
仮にこの工房を奇蹟的に逃げられたとしたって、どこへも行くアテはありはしないだろうが。
そもそも歩くだけでユサユサ、たぷたぷと激しく揺れる疼く爆乳抱えては、
誰がどう見ても邪魔で機敏な動きなど望むべくもあるまいし、薬漬けの肉体では、
逃亡に成功する体力も、気力も持ち合わせてはいまい。
只でさえ手足の健の力も生まれつき弱められているコイツ等には“外の世界”で人並みの生活を送る、
なんて事は出来やしないのだ。
許される居場所は、ベッドに横たわる飼い主の腰の上か、むさ苦しい毛むくじゃらな体の下程度だろう。
良くてシーツの海で、そこからだって一生逃れる事など出来はしまい。
「しかし、死ぬことなくこうして生きている所を見ると、なんらかの細工をするのだな?」
「その通りでさ。ご存じかも知れやせんが、この手の培養奴隷は育成を開始し、
肉体が出来はじめて発生1週間後…見かけで言うと10才程度に発育した段階で、
秘裂と尻孔から淫蟲を潜り込ませてンです」
「む……!」
「で、次の1週間で顔つきや手足は14、5才程度にしか育ってねぇのに、
ばいん、と乳だけは牛みてぇに膨らみ、尻も食べ頃に熟れて丸々と脂を溜め込んでるって訳でして」
「どれもこれも、潜り込んだ淫蟲が病で死にかけの牝共の肉体を、毒をもって毒を制す、じゃねぇですけど、
蟲共が吐き出す媚毒でもって生き長らえさせ、マンコの具合もばっちりいい具合に仕上がる寸前にしてくれるんでさ」
「……」
薄々感づいていたが、この男は“蟲”という単語が出てくる事に、あからさまに不快な表情を浮かべていた。
培養奴の育成には欠かせぬ存在だと理解はしてはいるが、容認する気にはなれぬ。即時廃止すべきだ!
なーんて事を声高に騒ぎ立てる、一部の貴族連中が都に居るという話を聞いたことがある。
コイツは、ひょっとしたらその手の頭の硬い原理主義者みてぇな連中なんだろうか?
「なんです? 何かお気に召しませんでしたか?」
「……奴隷工房というと必ずその蟲とやらが出てくるな。それはなんとかならんのかね?
正直、私個人はそんな得体の知れぬモノを棲まわせた牝など、薄気味悪くて触れたくもないぞ」
「つまり……蟲無しでコイツ等を培養出来ねぇのか、って事ですかい?」
「無いに越したことはあるまい? 自然のままで美しい女が一番だろうに」
「そりゃ、そうですけどねぇ…」
なぁにムシのいい事ヌカしてんだい。
生まれたまんまで欲深い手前等ブタ野郎の望み全て叶えられるような美女がゴロゴロ転がってりゃ、
オレ様だってこんな苦労しやしねぇってンだ。
清廉潔白で、純真無垢で、男に従順で、オマケに女神みてぇに美しい、
そんな都合のいい女がどこに居るってんだよ? えぇ? 教えてもらいてぇもンさ!
いねぇから、こうしてオレ様がヒーヒー言いながら苦労して一からこさえてンじゃねぇか!
それをいいように荒っぽく喰いツブしてンのは誰だよ? 手前等ちったぁ考えて腰振れってンだ!
盛りのついた犬だって、もうちったぁ考えてブチ込んでンだろーが!
そもそもが牡が牝に種付けする本能を、本来の目的を完璧に排除して快楽の為だけにネジ曲げ、
その手段のみを病的に追求した結果、コイツ等が生まれたんじゃねぇか!
挙げ句に、重ねに重ねた異種混血と近親交配、いかがわしい錬金の秘薬やら、
怪しいモンしこたま注ぎ込んで見てくればっかり追求したお陰で、
何もしなくても培養槽から出たら1年保たねぇ脆弱な肉体になっちまったコイツ奴を、
淫蟲を寄生させて生き長らえさせつつ、注文通りの無理難題な要求に見合った育成と調教を施す、
そんなガラス細工職人以上のオレ様の気苦労が分かンのかよ、手前等道楽貴族様によぉ!?
見てみろよ、こいつの腹を! アバラも減ってるし、内蔵なんてたいして残っちゃいねぇんだぜ?
歪なくれぇデカイ乳や尻ばっかりに栄養がいっちまって、
この折れそうな細い腰に、薄い腹の奥に、何が詰まってると思ってンだよ?
汚ねぇ精子たらふく吸いまくってグンと重くなった爛れた子宮と、
ザーメンまみれの腸くれぇしか残ってねぇってのに、歯も生えねぇ、
おしゃぶりと精液啜るくれぇしか役に立たねぇ、その可愛い唇が繋がる先にゃ、なぁにもありゃしねぇ!
空っぽの腹ン中にゃ、何が棲みついてるか、って知ってるのかよ?
蟲が潜り込み易いよう、秘裂や尻孔は勿論のこと、ヘソや尿道、鼻穴に到るまで、
チンポぶち込めそうな穴っていう穴が徹底的に造り変えられちまってンだぜ?
チンポ悦ばす為の、男を狂わす器官の使い心地ばっかり優先させやがって!
やたらとイヤらしく敏感に、デカくした挙げ句、後は最低限生きられるだけ残して一切合切引っこ抜いた、
錬金の秘薬と淫蟲の媚毒の助けがなけりゃ一日とマトモに生き長らえられねぇ、
こんなひでぇ肉体で生まれつくようし向けたのは、アンタ等金持ち連中だろうに!
「いくら具合良くとも奥に得体の知れぬモノが棲み付いているなんて、ゾとしないね。
そんなモノにアレを噛まれでもしたら大事じゃないか? 噂を聞いた事があるだろう、君だって」
不味いワインを騙されて飲んでしまった、とでも言うようなしかめ面をして奴が首を振る。
ははぁん。どうやら、誰かにおかしな与太話を吹き込まれやがったなァ?
まぁ、しょうがねぇか。淫蟲については、デマやらなんやら、とんでもねぇヨタが巷で流布してっからよ。
「え? ああ、蟲が内部から宿主喰い殺したり、ブチ込んだ飼い主のイチモツに喰らいつく、
なんて三文芝居のオチみてぇなマヌケな事ぁ、ウチの商品に限ってありっこねぇンでご安心を」
「なにせここで使ってる淫蟲は特別製でしてね。そこいらのもぐりの奴隷商が扱ってる芋虫の出来損ないみてぇな、
そんなハンパなモンじゃありやせんからね」
「随分と自信がありげだが、巷で見かけるあのおぞましい蟲共と、どこが違うのかな?」
「ははぁ、成る程。どうやら奴隷娘達を狂わして慰みモノに弄ぶ時に仕込む、
安物の低級淫蟲をご覧になったみてぇですね」
「いえいえ、アレと同じにしてもらっちゃあ、困りますよ」
「ほぅ」
「何が特別かってぇいいますと、まずその大きさと寿命ですかね。巷の蟲より2周りは小せぇんで、
ブチ込んでも飼い主のモノにまず当たったりしねぇし、寿命も短めですんでご安心を」
実際、潜り込んだ淫蟲は宿主の子宮や直腸と半ば一体化してしまうので、
突っ込んだモノが奥の奥に当たったって分かりはしないのだが、
どうしたってそういう俗な噂話の方が妙に信憑性があるものだ。
特にシモの話に関しては、噂話ってぇヤツに人はなかなか逆らえないものらしい。
「宿主が死んだのに蟲だけ生きててゴソゴソ穴から這い出してきた、なんてぇマヌケな事が無ぇように、
って工夫らしいですけど、ですがその効果はナリに反して並じゃありやせんぜ?」
「と、いうと?」
「へへ。棲みついた宿主への干渉能力が、そこらの淫蟲より桁違いにデカいんスよ」
「元々奴隷共ってぇのは、オツムのが足りない上に隷属感に抵抗の乏しい、
痛みに鈍い肉体を持つ、幾つかの血統から選別されて生まれつく訳ですが」
「蟲共の神経組織への侵食による働きで、常時快楽中枢が刺激され、
まぁ、催淫剤みてぇなモンで蜜壺の裡から徹底的に狂わせるンですが、
痛みに対する反応が著しく低下して逆に痛みを快感だと信じ込み、病みつきになっちまうよう、
四六時中チンポの事しか考えらンねぇ、蕩けてグズグズなオツムに造り変えちまうんスよ」
「常時酩酊状態ってんですかい? 蟲共が暴れると夢現の、軽くイキかけ状態のまま、
すんなり隷属を受け入れてキツイ調教がこなせるってぇのは、なかなか優れもンな効果だと思いますね」
「まぁ、手応えが無くて少々物足りねぇな、って拍子抜けに思っちまうくれぇ、
その効果の持続時間と効き目の大きさと早さ、そして持続時間ったら、
一度でもアレを目の当たりにしちまうと、手間暇かけて調教しようって気が起きねぇっスよ」
「すぐさま自分も買い込んで手前の飼ってる牝奴隷にブチ込んで試してみてぇ、
って誰でも一度は考えるでしょうねぇ」
実際、それを実行した貴族達は大損をした事だろうがな。
なにせ普通の女奴隷に淫蟲なんぞ潜り込ませたら、いつ果てる事なく延々とイキ狂い、
1日と保たず発狂するか衰弱死ししちまう、扱いの難しい曰く付きの代物なのだ。
だからこそ、こうしてウチのような奴隷商会の裏の商売がえれぇ繁盛するってぇ寸法よ。
「なにせ宿主の生命活動が弱ると、反発して棲みついた肉体を活性化させてくれる上に、
自分達の食い扶持にありつく為…ええ、勿論奴等の好物は男の精ですけど、
を求めて棲み着いた宿主が積極的にチンポ求めるよう、意識を操る具合もハンパないんスから、
今じゃウチの調教と育成に欠かせねぇ存在でしてね。ヘヘヘヘ…」
「成る程な…」
牝奴隷の基本的な肉体能力は、知能と一緒で著しく低くく、乳奴に至っては二足歩行すら困難だ。
それに反して、代謝機能と一部の器官だけは異様に発達している。
まぁ、SEXに必要のないモノを極限まで削ぎ落とした結果なのだが、
すぐに肥大化し、瞬く間に成長し、そして簡単に傷つくけれど、容易に破損箇所を再生させる。
基本的に培養奴隷達は、所有者達に過酷な性行為を強いられ、
肉体的な損傷を伴う虐待を繰り替えされる為に生まれてくるのだから、当然そうでなくちゃならねぇ訳さ。
つまり、どんなに激しく乳首を噛もうが、吸おうが、穴が緩みきっちまうまでブチ込もうと、
乳房が破裂するくらい薬を打ち込もうが、次の日には新品同然の肉体に戻っている訳なのだ。
勿論、淫蟲へタップリと濃い濃いネバつく餌を与えるのならば、という条件付きで可能な話だが…
「ま。そんな訳で生まれる前から、とっくに墜ちきった忌まわしいエロ牝なんですよ、コイツ等は」
「見てくれだけでなく、なんともグロテスクな生き物だな。これが女達の不幸の元凶というわけか…」
「不幸、ですかい?」
「違うかね?」
「蟲がいたっていなくたって、牝奴隷共の末路は大昔からちっとも変わっちゃいねぇでしょうに」
「なにせ牝ってのは、生まれつき精子が大好物っスからねぇ。
どんなにオツに澄ました綺麗な面してる女だろうと、調教しなくったってザーメンに目がねぇンだ」
「特にこの蕩々マンコ程、底抜けに卑しくて始末におけねぇ穴ったらねぇや」
「どいつもこいつも年中発情しまくりで疼いてる下品な肉体と、ダラしないワレメぬらつかせて、
誰彼構わずチュウチュウすぅぐ子宮口を亀頭に吸付いけて貪りまくりてぇ、って誘ってやがンだから」
「フフフ…確かに、な」
この例えは奴も気に入ったらしく、男同士でしか分かり合えぬ本音が、互いの目線を通じて飛び交った。
さすがにこの同性批判は面白くないのか、さっきまで無反応を決め込んでいた連れの女の表情が曇る。
奴隷といっても、所詮は女だ。男の所有物に成り下がった今でも、つまらぬプライドが頭をもたげたのだろう。
微かにその美麗な表に、同性に降りかかる暗澹たる未来へ向けての想いが掠めたのを、オレ様は見逃さなかった。
どうやらこの美女は、主人への終生変わらぬ絶対なる隷属と奉仕を誓わす奴隷契約でもって魂を縛り付けられ、
忌まわしい呪いで己の意志を奪われている訳ではないらしい。
「どうせ売られた先でだって、毎日主人の注ぐコッテリ特濃ザーメンホルモンを待ちわびて、
四六時中マンコ濡らして疼かせ狂ってる、吐き溜めになる運命が待ってるだけでしょうが?」
「処女のまま牝の悦びを、徹底的にその無垢な身に刷り込まれた極上の肉体と、
死ぬまで隷属を誓うよう細工された魂で、飼い主様に精々短い命を全て捧げて奉仕すりゃあいいんですよ」
「寧ろ、そんな最悪な結末の道連れにされる蟲共の方が、いい迷惑だって思ってるハズですぜ」
「随分と彼女達には手厳しいな、君は。その醜悪な蟲達の方に愛着さえ持っているようじゃないか?」
「まぁ、確かに見かけはこんなゲテモノですけど、相棒ですからねコレでも」
薄暗いこんな穴蔵で、延々と陰気で単調な、誰からも顧みられぬ仕事を強いられている、
この苦悩を誰が分かるってンだ。
せっせと文句も言わずにオレ様の指示通りアクセク働く、コイツ等に愛着を感じたって不思議じゃねぇだろ?
「それに慣れてくると、コイツ等もなかなか可愛いモンなんですよ?」
「可愛い、だって? ハハハハ。これは、君もなかなか面白い事を言うな」
「へへへ。まぁ、確かにこんな事言うのはオレだけかもしれませんけどねぇ」
興味深げに水晶玉から浮かび上がる、淫蟲の蠢く様を眺めている男に、にやりと意地悪な笑みを返す。
ソレは、決して女としての悦びを与える為でなく、徹底的に情け容赦なく牝をイキ狂わす為だけに生み出された、
呪われた道具そのものと言える生物。
2度と這い上がれぬ底なしの色情に牝を溺れさせ、決して満たされぬ淫欲の業火で延々と果てる事無く、
じりじりと灼き燻り続けさせる、けれどそれ無しには生き長らえる事さえ叶わぬ存在。
牝に生まれた事を死のその瞬間まで恨み、後悔し続けるだろう、
正に生き地獄の苦しみで牝をのたうち回らせる為だけに、無抵抗な蜜壺と尻孔の奥へ植付けられる異形。
水晶玉には、すっかり蕩きってぬかるむ蜜壺に、今まさに潜り込まんとしている、
ヌメヌメと牝を狂わす粘液をまとって濡れ光り、赭黒くより一層おぞましさを増した、
醜悪そのものといったイボつきの張り型そっくりな淫蟲が、物欲気にヒクヒクと蠢く様が映し出されていた。
これでもうこの牝は、死ぬまでその身に点された“色欲”という名の焔を消す事は叶わない。
「錬金の秘術によって生み出された秘薬と、体内で淫蟲が撒き散らす媚毒による干渉、何代にも渡る品種改良と、
徹底的な肉体改造による育成、そして無垢なる魂への逃れられぬ調教と刷り込み」
「トドメに、決して癒える事のない不治の病に乳房を犯させるんですぜ?」
「どうです? もう話を聞くだけで、とんでもなく素晴らしい牝奴隷が生まれるに決まってるって、
そんな気がするでしょ?」
「フフフ…なかなか、君は口が上手いな。ひょっとしたら表での仕事の方が向いているんじゃないか?」
「へへ。ありがとうございます」
まんざらでもない内心がバレちまっただろうが、どうしたってこんな事を言われりゃ嬉しくねぇ訳がねぇ。
そもそも、ここの連中はオレ様の緻密且つ、大胆で効率を追求した、
この非の打ち所のない仕事ぶりに敬意を払わなさすぎるのだ。
「ですが生憎オレがどう思おうと、こればっかりは親方の胸先三寸で決まっちまうんで、どうしょうもねぇんですけどね…」
「オヤオヤ。君のそんな苦悩も、こうして眠っている彼女達は、知る由もないんだろうな」
おどけた口調で、奴がそんな事を意地悪そうに問いかけてくる。
もうすっかりオレ様がコイツ等の相手にウンザリしている事が知れてしまったんだろう。
まぁ、いいさ。どうせ、コイツにソレがバレた所で何がどうなるもんじゃねぇ。
どうせ学の無いオレ様にゃ、この胸くそ悪い穴蔵がお似合いだ、とでも思ってンだろ?
代わりの餓鬼が転がり込んでくるまで、コイツ等肉人形共の相手を精々こなしてやるさ。
「……しかし植付けた病だとは言え、まだ生まれてもおらぬこんな牝奴隷達に、
こんなにもキツイ仕置きや調教が必要なのかね? あまり効率がいいとは思えんが」
「君の説明を聞いていて思ったんだが、肉体の方だけすっかり育てきってしまって、
後は錬金の秘術とやらで魂を刷り込んでしまった方が…」
オイオイ、その面倒な仕事を誰がやんだよ?只でさえ、培養育成は手がかかって面倒だって、さっき教えなかったか?
なのにこれ以上、どうしてオレ様が手間を増やされなくちゃなんねぇンだよ!
大体が、アンタ頭のいい女が嫌いなんだろ? さっきの口ぶりで丸分かりだぜ。
そもそも、そんなオツムのいい牝奴隷が欲しいンなら、
どっかの娘を拐かしてきて自分好みに教育すりゃ、済む事じゃねぇか。
大体が、オレ様の扱ってるコイツ等は、オツムじゃなくて肉体の価値でもって高値で取引されてンだぜ?
「確かに培養奴隷も処理次第じゃ、いっぱしに使える牝奴隷と同じ程度にゃ、知恵を付ける事が出来まさァ」
「ですけどお客人が言われた通り、所詮牝奴穴共はどれも大差なく、
粗野で下卑ていて、頭足らずで知恵もなく、欲望の為だけに生きているような存在です」
「誰もおしゃぶりしか能のねぇ牝穴共に、そんな躾なんざしないでしょう?」
「どうせコイツ等のチンケな理性なんて、ちょっと嬲ってやりゃ、
すぅぐに剥がれ落ちちまう程度の安っぽい代物なんスから」
当然『物静かで理性的だが、ムラっ気でプライドが高く、人に媚びる事を知らぬ』という、
まるでどこぞの貴族の令嬢の如き気位の高い牝を造り上げる事だって注文さえあれば可能だが、
そんな仕事も注文も、ついぞ聞いたことも見たことも無い。
「そもそも特別な指示が無ぇ限り、大抵の牝穴共はこの培養槽に浮かんでる間に、
鼻から金具突っ込んで脳ミソちょいと傷つけちまうんで、大した事ぁ覚えられやしねぇンですよ」
「ここにいるコレを全部、その処理するのかね? それはまた面倒な事だね」
そんな程度、まだ随分と楽な仕事さ。
それより細けぇ注文に添った仕上がりに調整する方が、どんだけ手がかかる事か。
やれ乳の出が悪いだ、もっと柔らけぇ乳にしろとか、マンコの濡れ具合に始まって、
締まりや、ヒダの吸い付き心地が合わねぇとか、挙げ句に、散々手前でブチ撒けといて緩んだ尻孔が臭ぇ、とかよ。
全く金持ち連中って奴ぁ、堪え性のないクソ五月蠅ぇ客だぜ。
「何故そんな事するかって? いやだなぁ、誰も牛や犬っコロと会話なんてしやしねぇでしょう?
ブチ込まれて吐き出され、腫れ上がった乳搾られるだけの牝穴と会話を愉しみたい、
なーんて奇特な方がいるンなら別ですけど」
「そもそも気の利いた会話が愉しみたいンなら、そこらの奴隷市へ顔だしゃ、簡単に手頃なのを見繕えますしね」
わざわざ最初から肉体を育成し、好み通りの顔や髪の色、乳のデカさ、ドテの高さ、脚の長さ、と、
そういう微に入り細を穿つ神経質な仕上げを可能にする代償に、普通の牝奴隷100人分以上の手間とバカ高い金のかかる、
寿命の短ぇ高級品とくっちゃべりてぇ、なんてイカレた奴がいるだろうか? 目の前に、最高の孔と乳があるってのに、だ。
そもそも培養の管理と生成過程の中での複雑な作業と工程が必須で大量生産には向かず、
一部の奴隷商に属する工房だけがその製法を伝承し製作しえる現状では、培養奴隷を扱える店だけでも珍しいのだ。
そんな特注品の牝奴隷と会話を愉しむ、だなんて、ゾルダー&クラークにジャスパー・ラス、
イクブリウムで白い薔薇を探すようなものだ。
確か噂を小耳に挟んだとこによると、海を越えた遙か遠方の異国の貴族や富豪と呼ばれる人種は、
わざわざ手塩に掛けて完璧な肉体と心を持つまで培養育成させた美しい少女を飼い慣し、
己の愛娘のように愛で、側にはべらす事で自分の財と力を国中へひけらかしてるらしいけどよぉ。
ホント、異国人の貴族や上流階級と呼ばれる連中の考え付くことは理解し難ぇ事が多いぜ。
「それにコイツ等は錬金術で造った薬をブチ込んでるせいか、
子宮と大腸に潜り込ませてる淫蟲の具合なのか、よく分かってねぇンですけど」
「知能が低けりゃ低い程、底抜けに性欲も旺盛になっちまいましてね。
その上肉体の成長速度も速いし、オマケに再生能力も高ぇって具合なんスよ」
「ほほぅ…と、言うことは」
下卑た笑いが違いの口元に浮かぶ。
男同士ならば言葉など不要な、あの共通の感覚が一瞬、交差した。
「へへへへ。お察しの通りです」
「頭が空っぽの方が、過酷な躾をされてボロボロにブッ壊される牝穴共にゃ、
好都合ってわけですよ。その上、傷の治りが早いと来たら、いい事づくめでしょ?」
気息奄々といった様で悶え蠢き、苦痛と淫欲に華奢な四肢をうねり狂わす、
艶めかしく震える皓い肌へ鋭く視線を向けたまま、男が無言でニヤつく。
「大体が、最初から声帯をとっぱらわれちまうのが、乳奴隷じゃ普通ですよ。
そりゃブチ込んだり、搾るたンびに、アンアン大声で獣みてぇに喘がれたり、
病で痛む乳房のせいでガタガタ騒がれると五月蠅ぇし、当然の処理っスよね」
「あ、アレですか? 艶っぽい声で哭かせた方が、マンコの具合も良くなるし、
甘ぇ旨い乳を搾れる事が出来る、とかってぇヨタ信じてるんスか?」
「ほぅ。そんな噂話があるのかね?」
空とぼけやがって。その顔にゃ、ちゃーんとその話を知ってるって、書いてあンぜ。
「ええ。でもね。アレ、眉唾だと思いますけどね。オレは」
「随分と自信ありげだな。何か根拠でもあるのかな?」
「何故って? それはですね。この前さる大貴族様からここへ、乳奴の特注が入りやしてね、
んなわけで急遽予備も含めて何匹か育成したんスよ」
「1匹だけ、潜り込ませた淫蟲がマズかったのか、狂乳病を抑える薬への拒絶反応だったのか、
注文とちょいとばかり違った仕上がりになっちまいましてね。まぁ、廃棄処分でさ」
「んで。どうせお払い箱になるんなら、って事で試してみたんスよ。
あ、ソイツ貌や肌にシミが出来ちまっただけで、乳の方にはなんの問題なかったんでご安心を」
「そーいう訳で、ソイツの喉をツブして薬をブチ込み、牛みてぇに搾り立ててみたんですけど…」
ブチ込みまくり、搾り抜いてやろうとも、喉をツブしとけば、あの不愉快な哭き声に苛立たされる事もないってわけだ。
牝奴隷って奴は、どいつもこいつも本能的に怯え、無意識に媚び始めやがんだよな。忌々しい。
無様な格好して縋ってくる、そんな牝奴隷を嬲り抜いた時程、胸のすく事はないぜ。ヘヘヘ!!
「多少、飼育の仕方もあるかもしれねぇんですが、2日間で羊程の乳をたぁあっぷりと搾り取れましたぜ?」
「ほぅ…それはなかなかの量だな」
「へへ。朝から晩までコッテリと搾り抜いてやったんで、たった1日で乳は鬱血して倍程膨れあがって、
3日目までで乳腺グズグズの使い物にならねぇ、只のツブれた乳デカ肉人形になっちまいましたけどね」
ああ、そうさ。忘れようったって、忘れられねぇ。
今でも何の薬をどれだけ叩き込み、どうイキ狂わせてやったか、ハッキリと逐一思い浮かべる事が出来るぜ。
思う存分ブチ込みながら、ぎゅうぎゅう爆乳を搾り立てて乳奴を虐め抜き、嬲り貪った、あの時の素晴らしい情景を!
◆ 中編 了 ◆
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